§ 8.3. レコードパターン
レコードのフィールド取り出しは,パターンマッチングの機能を用いて も行うことができます. Standard MLには以下のパターンが含まれています.
{ |
||||
{ |
||||
最初のパターンは指定されたフィールドからなるレコードにマッチするパ ターン,2番目のパターンは少なくとも指定されたフィールドを含むレコードに マッチするパターンです. フィールドはフィールド名のみ書くこともできます. その場合,フィールド名と同じ変数が指定されたものとみなされます. 以下は,レコードパターンを用いたフィールド取り出しの例です.
# fun f {X = x, Y = y} = (x, y);
val f = _ = ['a, 'b. {X:'a, Y:'b} -> 'a * 'b]
# fun f {X = x, Y = y, ...} = (x, y);
val f = _ = ['a#{X:'b, Y:'c}, 'b, 'c. 'a -> 'a * 'b]
# fun f {X, Y, ...} = (X,Y);
val f = _ = ['a#{X:'b, Y:'c}, 'b, 'c. 'a -> 'a * 'b]
このレコードパターンは,他のパターンと自由に組み合わせて使用でき ます.
# fun f ({X,...}::_) = X;
val f = _ = ['a#{X:'b},b. 'a list -> 'b]
この例では,Xフィールドを含むレコードのリストの先頭のレコー ドのXフィールドの値を返しています.