(1)プログラミングツールの整備

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プログラム開発には,

  • 強力なテキストエディター
  • コンパイラ

を用意する必用がある.

これらは伝統的に,Unix系OSのために開発されたものが多いが,現在では多くのものがWindowsにも移植されていて,少々努力して準備すれば,Windows上でも快適なプログラミングを楽しめる.このチュートリアルでは,それらの組み合わせの中から,簡単でしかも本格的なプログラミングがはじめられることを基準に,プログラミング環境構築の例を紹介する.

Emacsテキストエディタの準備.

プログラミングは,

  • テキスト形式の文を書き,
  • コンパイルしテストをし,
  • 修正する,

という作業の繰り返しであり,その大部分の時間はテキストエディタとの付き合いとなる.そこで,強力でカスタマイズ可能なテキストエディタの選択が重要となる.

私は,

  1. 複数のバッファの操作
  2. ディレクトリなどのファイルの管理
  3. コンパイラなどのコマンド起動
  4. 柔軟なカスタマイズ機能

を備えた強力なエディタであるEmacs系テキストエディタを強くお勧めする.使い始める時に少々練習が必用であるが,使いこなせば,プログラム開発の強力な道具となる.もちろんプログラム開発のみならず,LaTeXによる複雑で緻密な論文の執筆などにとっても書かせない道具である.

Meadowのインストール

日本語環境などがよくサポートされたWindows上のEmacs系のエディタにMeadowがある.以下の手順でMeadowをインストールしよう.

  1. フォルダ作成 --- Meadow関連のファイルを格納するフォールダC:\Meadowを作成する.
  2. ダウンロード --- Meadowsのダウンロードページに行き,setup-jp.exe(3.00版も十分安定していると思われる)をC:\Meadowに保存する.
  3. インストール --- C:\Meadowを開きsetup-jp.exeをダブルクリックしてネットワークインストールを実行する.すべてデフォールトでよい.
  4. カスタマイズ --- MeadowのアイコンをダブルクリックしてMeadowを起動し,以下の設定を行う.
    1. Option -> Mule -> Select Language Environment -> Japaneseを選択する.
    2. Options -> Show/Hide -> Toolbar これは好みでオフにする
    3. Option -> Save Option これでC:\Meadow\.emacsに設定がセーブされる.これで次回から日本語が使える状態で起動される.

以上のインストール処理で作成されたMeadowのアイコンをダブルクリックすればMeadowを起動できる.Meadowを使い始める前に,以下の手順でキーボードをEmacsが使いやすいようにカスタマイズすることをお勧めする.

キーボードのカスタマイズ

Emacs系エディタでは,文章の中の編集ポイントの移動や文字列の操作など種々の操作をコントロールキー(Ctrlのラベルを持つキー)とメタキー(Altラベルを持つキー)を使ってを行う.特にコントロールキーは多用される.しかし,日本語配列のキーボードではコントロールキーが操作しにくい位置にある.そこで,Emacs系エディタを日本語キーボードで使用するためには,あまり使用頻度のないCaps LockキーとCtrlキーを入れ替えておくと,操作の効率が上がり便利である.

これらキーの割り当て変更をユーザごとに簡単行うことができるAltMEをインストールしよう.AltMEの作者のページAltMEダウンロードページ からZIPファイルをダウンロードする.Windows XPならALTIME315.ZIPである.

このALTIME315.ZIPをすべて展開し,そこにあるAltME.exe(ひまわりのアイコンのプログラム)をダブルクリックすると,設定画面がでるので,そこの「CtrlとCaps Lockを入れ替」をチェックしOKを押す.さらに,Meadow では半角と全角の切り替えはCtrl-\で行うように設定されているので,好みにより「Escと半角/全角を入れ替え」をチェックするとEscが使いやすくなる.

この後,AltME.exeのショートカットをスタートアップフォルダに入れておけば,ログインする毎に,キーボードの変更が有効になる.

Meadowの練習

それでは改めてMeadowを起動し,Meadowの使い方を学ぼう.MeadowアイコンをダブルクリックするとMeadowが立ち上がり,ウインドウが表示される.

Emacsエディタは,そのほとんどの操作を,マウスやメニューなどのグラフィカルインタフェイスではなく,キーボードのキーの組み合わせによって行う.このため種々のキー操作を覚える必要がある.Meadowを含むEmacsエディタには,この学習のためのチュートリアルが用意されている.これは,私がたしか198x年ころにEmacsを使い始めた時からついているよくデザインされているチュートリアルである.このチュートリアルを受講しよう.「Help」メニューの先頭の「Emacs Tutorial (C-h t) 」を選択する.上記のインストール方法とそれに続く設定を行っていれば,メニューは英語であるが,チュートリアルは日本語で表示されるはずである.2,3時間掛けてこのチュートリアルをこなせば,Meadowを使ったファイルの作成と編集を一通りできるようになる.

さらに,このチュートリアルに加え,以下の機能を学習しておこう.

shellコマンド

これは,MeadowからWindowsのコマンドプロンプトを使うためのコマンドである. M-x shell と打鍵すると*shell*という名前のバッファが作られる.このバッファは,Meadowのキー操作ができる以外に,コマンドプロンプトウインドウと同様の振る舞いをする.Enterキーを押すと,その行がWindowsのコマンドプロンプトプログラムに送られ結果が表示される.詳しい機能の説明は,このバッファで

M-x describe-mode

と打鍵すると読むことができる.(ただし英語である.)

ディレクトリ編集モード

個々のファイルの作成や編集以外に,フォルダ内のファイルのコピーや名前変え,削除等の操作をMeadowから簡単に行うことができる.ファイルの編集の代わりに存在するフォルダを指定すると自動的にこのモードとなる. C-x C-f の後ファイル名を入れずにEnterキーを押しdiredモードを起動した後 M-x describe-bindings を実行しキーバインディングを学んでおこう.よく使用するキーには以下のものがある.

  • n --- カーソル(操作対象ファイルを指す)を下に移動
  • p --- カーソルを上に移動
  • f --- find-file (ファイルの編集)
  • d --- 削除フラグをつける
  • x --- 削除の実行
  • C --- ァイルのコピー
  • R --- ファイルの移動

エディタが準備できたら,次は,C言語の環境を整備しよう


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